県広報コンクールの開催
今回は、各作品でどれだけテーマを明確に打ち出し、それに迫れたかで差が出ていたと感じる。富士市の災害ボランティアに関する作品はインタビューとテロップ中心の非常にシンプルな構成だったが、具体的で理解しやすいインタビューと補足の説明部分をテロップ、画像で処理する事でテーマを集中して伝える事に成功していて好感が持てた。逆に、浜松市の「未来に向けて、創造都市」は、創造都市というものが、具体的にイメージをいだけずに何となく見せられている印象で中心となるものを明確にして欲しいと感じた。結局は「テーマ」をどれだけ「明確」に伝えられるかが作品の値であり、主張なので、その部分に徹底的にこだわった考え方をして欲しいと感じた。 ・もう少し実際の画音で見せる部分を増やしたり、ナレーションでわかりやすく説明した方が良い ・被災地の写真や映像については必ず撮影日と場所のテロップを入れないと全くわからない(心に訴えるカットは別) ・BGMへの工夫がないのは残念。これも人を描いていないからか… ・各作品とも伝えたい事が多すぎ。見た後でポイントが頭に残らない→もう少し内容をシンプルに! ・それぞれの作品を誰に見てもらいたいか、ある程度ターゲットを見据えて作ってみては! 自治体による広報映像に求められるものは一様ではないとしても、最も大切なのはそこに込められたメッセージの強さだと考えます。全国版ニュースのような網目では捉えきれない、地域から発信される情報の豊かさ、リアルさが確かな構成力と結びついたとき、力を持った映像表現が生まれるのだと思います。今回の応募作品すべてに共通して印象深かったのは、それぞれが切り口としたテーマがこの地域情報の豊かさ、リアルさにしっかりと根差したものであったことです。その一方で、制作したコンテンツがいったい誰に向けたものなのかをより明確にフォーカスすべきではないのか、という思いも残りました。多様なメディアによる膨大な映像情報に溢れる時代だからこそ、パブリック<広く、一般に>という曖昧さから一歩踏み込んで、誰がどのように情報を消費するのかという着地点を意識した広報制作の新しいモデルが求められているのではないでしょうか。 |
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