県広報コンクールの開催
〈審査委員〉
静岡新聞社編集局長 植松 恒裕
静岡デザイン専門学校教諭 本野 智美
静岡大学人文社会科学部客員教授・教育学部特任教授 平野 雅彦
※審査委員の寸評は順不同です
◇各団体とも、昨年度の審査結果を踏まえ随所で改善点がみられて全体的には好印象をもった。特に文章、見出しのつくり方は、総じて精度が上がったように思えるその分、読み手の要求が高くなるが、以下の点に留意して、更なる高みを目指したい。 広報紙では、発信者が、いま、なぜ、その情報を伝えたいのかを考え抜くことが重要である。つまりテーマ設定の問題である。漠然とした企画ではメッセージが伝わらない。旬の情報を深く、やさしく、自分ごとに引きつけて伝えることに注意を払いたい。それは普遍的なテーマを取りあげてはいけないという意味ではない。「いま・ここ」の情報に、普遍的なテーマをいかに絡めて読み応えのある記事を提供できるのかといった視点こそ重要である。 デザインの仕事とは、レイアウトすることだけではない。すてきなデザイン、かっこいいデザインは、それはそれで目を引くかもしれないが、もっとも重要なのは、超情報化社会にあって、情報があり過ぎて人々が混乱していること、うまく情報に辿り着けないところを上手に案内する、膨大な情報が絡み合って混乱している状況を整理整頓して提供することにある。
超情報化社会
たとえばYouTubeのすべての映像を閲覧するには数千年かかるといわれている。 ◇団体の広報紙は同じ分野の方々が集い、それぞれの職種に必要な情報を求めるかと思いますが、その道の情報だけでなく、より多彩なジャンルの情報発信も兼ねる広報紙が多く見受けられました。 それぞれ個人の生活がより豊であることがよい人間関係を構築させ、最終的によい技術や知識を育む事につながるという事を、広報紙の編集者は誰よりも感じ、毎号の特集を考え、発信していらっしゃるのだと思います。 まわりに飛び交う情報に耳を傾け、探し、取材し、伝わるようデザインし、発信までする作業は楽なことではないと思います。 知りたいであろう情報を察し、的確に提供する、、、そんな日々の中で作られているこの広報紙たちが、組合員の方々により愛されるものであるために、このようなコンクールが存在し、広報紙の向上をみんなで目指すのだと思っております。 デザイン的には、やはり表紙のインパクトはとても大きいと感じました。タイトルのロゴ組みや写真の選び方まで、工夫して見せることができた広報紙が上位に並んだと思います。ただ、表面的な部分だけでなく、特集への熱意や取材力とのバランスも評価の対象ですので、総合力といったところでしょうか。 いろいろな分野にふれるチャンスをいただき、すべてを興味深く拝見させていただきました。審査を通し、有意義な時間を過ごせた事に感謝いたします。 ありがとうございました。 ◇専門性が高くなるのはやむを得ないが、より読みやすく、興味を持って、手に取ってもらうためには、メリハリの利いた紙面構成など、さらに工夫が必要ではないか。 |
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