県広報コンクールの開催
〈審査委員〉
静岡デザイン専門学校 常勤講師 本野 智美
全日本写真連盟静岡県本部委員長 中村 明弘
◇2020年の春から大きく世の中が変わりました。そんな中で子供を中心に未来を意識した写真テーマが多く見受けられました。どの作品も迷いながらも前へ前へ進む勇気を与えてくれるものでした。これが地域の人と人を結び繋げる広報紙が担う役割なんだと、改めてその価値を認識いたしました。 審査におきましては、みなさまのいろいろな視点からの写真を楽しく拝見させていただきました。審査を通し、有意義な時間を過ごせた事に感謝いたします。 ◇どの写真からも、被写体を前に「写真にするぞ!」という熱意が感じられ、楽しく拝見させてもらいました。 いわゆる「巧い」写真がたくさんありました。それは、シャッターチャンスをつかんでいるモノ、フレーミングに隙のないモノ、表紙などの使われ方を見通した撮影ができているモノ等です。しかし、それ以上に大事なのは、被写体への「想い」だと考えます。被写体になってもらう人や、ことがらのことをよく知ることはもちろんですが、その撮影の場での「交流」、声掛けなどが大切なことだと思います。撮影者自身の中に、「今回は、どれだけ声をかけたかな?」という「ものさし」を持つのもいいですね。 やはり、意気込みを感じる強い写真は、後でトリミングすれば何とかなるだろうと考えたものとは一味も二味も違うようです。 題材選びは大変なことだと思いますが、取材の方法や視点を変えてみるなどして、新鮮な写真を期待しています。一読者の立場で考えると、広報紙の魅力は「表紙の魅力」が大きいように思います。「ああ、またこれか…」では、つまりません。読者もまた、「ベテラン」です。そういう読者の目を意識して、「いいね、これ!」と声が出るような写真で、表紙を作ってください。 |