県広報コンクールの開催
最優秀賞の「広報いわた」は「磐田カレー」という食材を通じて街の魅力を再発見するという視点が新鮮だった。表紙の子供たちのカレーを食べる写真を多数掲載するのもユニークだ。優秀賞の「広報きくがわ」は在日外国人と共生という重いテーマをわかりやすく、うまくまとめている。「広報はままつ中区版」は特集「お茶がくれた時間(とき)」が字数も多く、情報総合誌としての濃さを感じたが、途中からわかりやすい広報誌としての側面に変わり面白く読めた。 奨励賞の「広報ぬまづ」は「海岸線62kmを行く!」との特集の発想はよかったが、もっと肉声があれば(外国人から見た沼津など)。「広報おまえざき」は子供たちなど住民参加型の誌面にブレがなく広報誌としてしっかりしている。そのほか「広報いずのくに」の「もしも地震が起こったら」は小説風に防災を考えるよい企画だったし、「広報しまだ」のコミック風の消防特集などの力作もあり今回は全体的にレベルが高かった。 市によって、広報の視線が市役所や関連団体(団体や委員会)に向いているものと、生活(市民や子ども、高齢者のレベル)に置かれているものとか大きく異なる。これは、首長の姿勢にもよると思われる。検討をお願いしたい。 世帯数と発行部数に15〜20%もの大きな差がある市(御殿場、富士宮など)は問題。配布状況や手法(自治会依存など)を再検討すべき。 各紙それぞれに工夫がみられ、レベル的には高くなっていると思う。 表紙のデザインも写真を大きく扱う傾向がみられ、インパクトのあるものが多い。 その写真のセレクトに関しては、表情豊かなもの、動きのあるものなど良いものが目立つが、大きなスペース、サイズなだけに残念な結果になっているものもあった。 紙質などは大きな差はないように思われるが、ページ数の違いなどで、特集企画の充実度(レイアウトの自由さなども関係してくる)、コラム展開も異なるため、審査も難しい面があった。 |