県広報コンクールの開催
従来型の総花的な広報紙、読んでほしいという熱意は伝わるが効果がでていない広報紙、思わず手に取って読み込んでしまう広報紙と、こんなにできばえに差があるのかと驚いた。 さらに、外注費などお金をかければいいものができるのかというとそうでもないこともわかった。厳しい財政難のなかで、広報予算も十分でないなかで、やはり問われているのは知恵とアイデアだろう。そんななかで、広告を入れて予算を削減しようという動きが出ている。注目されたのは、磐田市。裏フロントに地元企業の全面広告を入れている。企業側からも好評のようで、広告枠はすぐ埋まると聞く。厳しい経済事情のなかで、先進的な取り組みだと評価したい。 全体的には、あれもこれも伝えたいとつい盛りだくさんになってしまう傾向があるように思う。庁内の各部署からの要望も多いのだろうが、思い切って取捨選択するのも必要だろう。特集には力を入れるが、お知らせ部分で急に脱力する編集も目につく。 なるべくチャーミングな特集を組み、それで視聴率を上げ、その他の「お知らせ」は読んでくれたらみつけものぐらいに割り切る姿勢でいくべきではないか。 ・しかし、テーマの掘り下げ方が浅く、わずか2〜3ページで終るものもあれば、きちんと構成を検討して掘り下げている好例もある。この差を埋めることで、県全体のレベルアップにつなげてゆくべきではないか。 ・市の広報担当者の視野の狭さが気になる例が多い。他の市町の事例を研究してほしいものである。「前例踏襲」だけで進歩がない市も見受けられる。広報担当者は市民生活や社会の動向に広い視野と敏感なアンテナをもって企画を立案してほしい。 ・ビジュアル素材(写真、イラストなど)と文章量のバランスにバラつきのある広報誌も少なくない。市民の立場(とくに高齢者など)に配慮をしてほしい。 各市ごとに特徴があり、それぞれ力の入った広報誌に驚き、審査していて楽しかった。 「市からのお知らせ」だけで構成された広報誌よりも、市民参加型で、企画力のある広報誌に魅力を感じた。また、そのような広報誌が多くあり、嬉しさを感じる。行政と市民の距離を近づけてくれる広報誌を、これからも担当者には期待したい。 広報誌は、幅広い年代を対象としているため、文字の大きさ等の制限があるが、その中でも工夫して読みやすい誌面作りの工夫を感じるものが多かった。が、まだ、毎号ながすだけ・・というものもあり残念。担当者には、ぜひ、工夫された広報誌で研究して欲しいと思う。 審査対象号と、参考号と、仕上がりに差がある残念なものもあったが、毎号レベルの高い広報誌を作成している市もあり、感激した。 子育てをテーマにしたものが多かったが、各市とも違ったアプローチで展開していた。企画力に素晴らしいものもあり、こういった出来の広報誌は、各家庭でも真剣に読まれて欲しいと思う。市民に大切にされる広報誌が増える事をのぞみます。 |