県広報コンクールの開催
〈審査委員〉
中日新聞社 静岡総局長 榎本 哲也
ピースデザイン代表 遠藤 次朗
静岡大学人文社会科学部客員教授・教育学部特任教授
静岡県分野別広報アドバイザー(広報誌企画) 平野 雅彦 ◇JAは地域性や特産物、営農者などネタが豊富なのでどこも楽しく読ませていただきました。さらに営農者に役立つ情報もうまく盛り込み、時にはそれを巻頭特集にもってくるなど柔軟な編集をしていてとてもいいと思います。 写真、レイアウトもプロ級の腕前のJAがいくつもありました。やはり農業というものづくりをしている方々と日ごろから接しているので、クリエイティブな能力も磨かれているのではないでしょうか。 さらに、この広報紙を、JA組合員だけでなく、農業消費者、つまり一般の人にも読んでもらう工夫をしていくといいと思います。農業は食べる人(花きなら飾る人)すなわち消費者がいてこそ成り立ちます。動画を作っているJAがありましたが、広報紙の内容の一部をSNSで発信するのも一つの手だと思います。 病院の広報紙は、患者さん、利用者さんに読んでもらう想定でつくるなら、患者さんが何を必要としているかを考えて作るといいと思います。患者さんからの「よくある質問」に答えるとか、病院の意外なサービス(たとえばここの売店にはこんな物も置いているとか)を知らせるとか、入院時にとかく忘れがちな注意事項を紹介するとか、工夫をしましょう。 大学はコロナ禍の今こそ広報紙を工夫して学生、保護者、地域住民に発信すべき時だと思います。 ◇前に見させて頂いた時よりも驚くほど読みやすくなっており、何より紙面のデザイン性が目を見張るほどに向上していました。 それぞれの団体が自身の地域や活動、人の魅力を伝えようと一生懸命に取材し、文章に仕立てている様が目に見えるようでした。とても素晴らしいと思います。どうしても「報告」系になりがちな箇所もありますが、特集記事やインタビューなどでリアルな地域状況を魅力たっぷりに伝えられているように見えました。 現代は情報過多な時代です。人々は「固い」「真面目すぎる」「報告しているだけ」の記事ではなく、時に「カッコ悪くも心の伝わる記事」を探しているように思います。面白くて有益な情報を織り交ぜて構成すれば読者の満足度も向上し、同時に地域の向上に協力し、愛し、応援してくれる存在となってくれるのでは無いでしょうか。 魅力的な冊子を創作していける実力は十分にあると思います。あとは読者のニーズにどうコミットするか。そして魅力をどう発信し続けていったら良いのか。常に地域の状況にアンテナを張り、さまざまな「人」を「味方」につけておくと良いかもしれません。これからも頑張ってください。 JAチーム強し。読み易さ、デザイン共に安定しています。記事、構成で差が若干着いた感じもありますが、レベルはかなり高いと思いました。 ◇まずは、このコロナ禍にあって、休まず・止まらず・止めず、広報活動を行ってきた担当者の皆さんに深い敬意を払いたく思います。 静岡県の広報活動は、広報紙のみならず活動全体として全国トップレベルにあります。それがこの度、応募された広報紙を拝見することで改めて実感を伴って伝わってきました。 その上で担当者にお願いしたいことがあります。それは、「デザイン」に対する意味と役割の解釈を一つ上のレベルにもっていくことです。 デザインとは、けっしてかっこいい紙面をつくることでもなければ、見やすいレイアウトを目指すだけのことではありません。大事なことは、紙面づくり(あるいはイベントやネットの活用等を通じて)「社会の問題解決」ときちんと向き合うことです。今発信しようとしているこのテーマが社会の問題とどのようにつながっているか。それによって読み手にどう行動してもらうか、その行動そのものを促すこと、それがデザインなのです。広報担当者と深いレベルでこのことが共有できたらうれしいです。 |
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